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 100万人の中国語


その4.日本人は「痩せ我慢(打腫瞼充胖子)」しているのでは?

 前回の日本人と中国人の筆談における双方の解釈の違いを先ず見てみましょう。

        日本人の解釈          中国人の解釈
 日本人D: ねー、見て見て!       ねー、見て見て!
 中国人F:  ????           見えないわ

 こう見てくると、なにやら漢字が分かるゆえに却ってコミュニケーションが成り立ちにくく、誤解が生じやすいという気すらして来ます。
 でも、そんなことは決してありません。日本人が中国語を学ぶことは、アメリカ人やロシア人が中国語を学ぶのに比べ、比べものにならない程有利です。ただし、母国語である日本語が部分的に漢字を取り入れているからと言って、いたずらに「漢字を知っていること」に頼らない限りにおいてです。

 後述しますが、日本人が中国語を学ぶ上で最大の障害となるのが「発音」です。「文法」や「意味の解釈」ではありません。ところが、非常に残念なことに、自己の弱点である「発音」に蓋をして、そのにおいを嗅ごうともせず、自分のお得意の「意味の解釈」や「古典」に関する素養を「いいにおいだろう。嗅いでみな。」と、ひけらかすという例が目立って多いのです。これは、一種の「痩せ我慢(打腫瞼充胖子)」ではないでしょうか?

 日本の本屋さんの店頭にあれだけ中国の歴史上の人物に関する本が並べられているのに、
その人名すら発音できないというのは、中国人から見れば摩訶不思議(不可思議)であるに違いありません。
 「そんなことは分かっているさ。それは現代中国語の世界とは無縁だよ。日本文化に深く根ざした中国古典文学の世界の話だよ。」と反論される方もおられるでしょう。確かに、日本人の先輩達が残してくれたこの分野の文化遺産は日本人にとっては「価値が測れない程貴重なもの(無価之宝)」かも知れません。
 ただ、それを認めた上で、なおかつ私はこう申し上げたいです。

 上記の古典的世界を極め、中国人をして、「すげ―。良く知ってるね、そんなこと。」と感嘆せしめたとしても、中国人を本当に「心服させる(心服口服)」ことにはならないでしょう。現代に生きる中国人とのコミュニケーションを中国語で図る上では、ほとんど役に立たないでしょう。

 やはり、外国語である中国語への入門は、英語やスペイン語等の勉強と同じように発音から入るべきです。

 (…続く

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