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 100万人の中国語


その110.日本人だからこそなれる、日・英・中の使い手(35)

 (33)に戻ります。私が挙げた中国語文法が分かりにくい原因4つについて、一つづつ、見て行きたいと思います。

まず、
「1.文の構造が簡単に過ぎる。」
ですが、まさに例を挙げれば枚挙に暇がないのですが、一例を上げますと、
    “上!”
があります。

  これは、日本語では、
    「やれ!」
    「やってしまえ!」
    「やってまえ!」
などと訳せます。

  日本語の方は、「やる」という動詞の「基本形」があり、その「基本形」から出発して、いろいろと文法的・語法的な解釈を加えることができますが、中国語の方は、余りにもシンプルで、「手がかり」が少なく、文法的・語法的な解釈を加えることが難しいのです。或いは、こういう言い方も出来るのかも知れません。中国語の方は、「基本形」に始まり、「基本形」に終わっていると。

  もちろん、中国語にも、結構長めの、文法好きな人が舌なめずりしそうな文章もありますが、短いものは、漢字一字と極端に短いのです。

  ある辞書の、この同じ漢字“上”を「上の」という「方位詞」と品詞分類した箇所に、次のような説明が載っていました。

  「名詞・名詞句的造語成分・量詞・数量詞の前に用いて連体修飾語になる」
  どうです? 一見簡単なものを説明するとなると、説明が却って複雑になってしまうという気がして来ませんか?

(続く)
 

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