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 100万人の中国語


その108.日本人だからこそなれる、日・英・中の使い手(33)

 以下、中国語の文法体系を理解することが、どうして難しいか、また、それをどう攻略したら良いかにつき考えてみたいと思います。そうしないと、「日本人だからこそなれる、日・英・中の使い手」になれないことになり、「看板に、偽りあり」になってしまうからです。

 まず、中国語文法が分かりにくいことの原因ですが、私は、幾つか挙げられると考えます。

 1.文の構造が簡単に過ぎる。
 2.英語や日本語との類推からは、品詞を確定しにくい。
 3.文語文の影響が色濃く残っている。
 4.外国語の影響を受けている。

いかがでしょうか?

 なお、以上は、いずれも、ケチをつけている訳ではありません。
上記のような特徴を持った言葉は、「遅れた言葉だ」「下等な言葉だ」「言葉としての進化が進んでいない」などと主張するつもりは毛頭ありません。

 ここで、数十年前にBBCが作成した「英語」というドキュメンタリーの冒頭が蘇ります。世界各地の7億人が英語を話し、その英語の違いを紹介するものでしたが、冒頭は、こんな展開でした。

  “ヨーロッパ大陸のどこかで発掘された人骨に、残酷な
   危害が加えられた跡があった。
   こういう残酷な行為を行った人々が話していた言葉が
   世界中に「英語」として広まった。
   大昔の彼等は、彼等の言葉が世界中にこんなに広がる
   とは夢にも思っていなかっただろう。”

 日本のNHKや、中国語の中央電視台が、こんなセリフを吐いたら、どんなことになったでしょうか? 「非難轟々」の修羅場が出現したに違いありません。

 私がこの冒頭部分を覚えていたのは、このドキュメンタリーの作成者が、言葉や文法体系に「遅れている、進んでいる」という見方を最初から否定しているという点が極めて印象的だったからに外なりません。                  

(続く)
 

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