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 100万人の中国語


その98.日本人だからこそなれる、日・英・中の使い手(23)

 日本の中学・高校が現在採用している「皆英語主義」が、日本における「英語が全くできない人口」の減少に歯止めを掛けていることを前回見て来ました。今後ますます地球が狭くなって行けば、異民族間のコミュニケーション・ツールとしての共通語の代表格である英語の重要性は高まるでしょうから、それは、間違った選択ではないと思います。

 そして、この英語教育が、中国語等の第二外国語教育に及ぼす影響としては、「日本語とかけ離れた言語を最初に外国語として学ぶことの効用」がある一方、「かけ離れた言語」であるだけに、そのことから来る悩みも当然あります。

 それは、「なかなか思ったように習得できない」とか、「他の民族に比して、日本人は、英語の習得が遅い」などです。
 
 確かに、TOEICなどで比べてみると、他の民族に比して、得意とは言い難い状況にあるようです。謙遜を旨とする日本人が、「いやー、外国語は難しい。日本人は外国語オンチだ」などというのを口癖にしているのは、まんざら、的外れではないようです。

 では、そんな、「日本人が、どうして、日・英・中の使い手になれる」などと私はうそぶくのかですが、私は、「自分の弱点を知る」ことさえ出来れば、日本人は、堂々たる三ヶ国語の使い手になれると考えているからです。

 では、日本人の弱点は、どこにあるのか?

 それは、英語においても、中国語においても、「発音」=「聞く」・「話す」ことにあると思います。

 中国語の教師として中国語を日本人に教える一方で、ビジネス日本語の教師として中国人を始めとする外国人に日本語を教えつつ、最近痛感するのは、フランスのA.トマティス氏(1920−2001)が研究し、我々に示してくれた、「パスバンド」という考え方です。「パスバンド」とは、「各言語が各優先的に使用する音域=周波数帯」を指します。

(続く)

 

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