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コラム・中国雑談


その24  中国共産党は変わった政党だ


最近また上海のY教授の話を聞くチャンスがあった。
Y教授は、中国共産党は世界で例を見ない政党だという。

1921年共産党が誕生後まもなく、国民党と協力関係を結んだ。
いわゆる第1次国共合作だ。共同で黄浦軍校をつくり、
軍隊を養成して共通の敵である軍閥に開戦した。
その時共産党は、党員は国民党に入党しても良い政策を取った。
これは通常の政党にはありえないことだった。

抗日戦争のために第2次国共合作が始まった。
共産党は自分の軍隊を国民党軍に編入することになった。
いわゆる八路軍、新四軍がそれであった。
これも通常の政党では考えられないことであった。

中国が対外開放以来、共産党はまた大きく変身した。
なんと、いままでの革命の対象であった資本主義制度を、
経済改革の手段として中国に導入した。
社会主義であるか、資本主義であるかではなく、
「人民に有利であるかどうかだ。」ケ小平ははっきり言う。

上海の郊外。農民は働かず、土地の賃貸収入で生活している。
残りの土地も、内陸から貧しい農民を雇って耕させて、
自分達は毎日マージャンやトランプで明け暮れしているという。
新しい地主階級だ。共産党の理想とは正反対であるのだ。

なにを言いたいかというと、共産党は思ったほど固くないのだ。
大躍進や文化大革命など、愚かなこともいろいろやってきたが、
時代を正確に読んで、人民に有利な方向へと、最終的に
最善の道を選択できるだけの能力を持っているということだ。
マルクス主義やイデオロギーは、実は二の次だったのだ。

今の胡錦涛政権は、地味ではあるが、必要なことをこつこつと、
堅実、着実に行なっており、国民の中での評判は大変高い。
外交も柔軟でありながら、簡単に譲歩しない強かさを持っている。
人民元と同じように、中国共産党の価値も上がっていく気がする。

 


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